吉永さん家のガーゴイル

吉永さん家のガーゴイル (ファミ通文庫)
アニメがあまりに面白いので、原作をちょろっと読んでみました。

……うん
………ふむ


面白い。
話のテンポ、会話のリズム、シリアスとギャグのバランス。どれをとっても絶妙。
短編形式でありながら、それぞれのキャラがしっかりと立っていて受け手にスムースにイメージが行き渡る。
特に、双葉という核となるキャラの出来が素晴らしい。
がさつで乱暴者な小学生の女の子、という設定でありながら十分に読者が感情移入できるキャパシティの深さがある事に加えて、それに対を為す、もう一体の主役のガーゴイル視点から「双葉を見守る」という楽しみまで提供している。
双葉とガーゴイルという、双方完璧でありながら何処か少し足りない主役二人を、読者がワクテカしながらどちらにも肩入れしつつ楽しむ事ができる作りになっている。
そうか、だから短編形式なのかな。そうすれば、通常の二倍早い読者の疲労を軽減できるし。


まぁ、気になるのは、友達多そうな著者に比べて、非常に友達いなさそうな挿絵描きさんのあとがきコメントくらいですかね(´Д`)