涼宮ハルヒシリーズ

最初に言っておくと、私は富士見ファンタジア文庫派です。
生まれて初めて買ったラノベ冴木忍のメルヴィ&カシム(ISBN:4829123915)でしたから。
それ以来、冴木信者です。狂信者といってもいいくらい。
つーか、カイルロッドの苦難(ISBN:4829124474)は、私の聖書となっております。
どれくらいかっていうと、古今東西「カイルロッドに出てくるキャラクターの名前」で負けたことないくらいです。


そんなわけで、角川スニーカーを買うことはほとんどありません。ラグナロクと冴木先生のくらいかな…あるのは。
このライトノベルがすごい!2005
しかし、このライトノベルがすごい!において堂々1位を獲得した作品くらい読まないと、書店員の名が泣きます。
だから読みました。一気に5巻買いました。何故か4と5を逆に読んでしまいましたがご愛嬌。


結論から言えば、面白いと思います。多少皮肉めいたキョンの独り言が多すぎるかなってところもありますが
トータルで見れば、バランスとテンポを上手くとった絶妙な一人称でしょう。
ツンデレ…っていうかかなりツンの部分が大きいですが、それはまぁデレに食傷気味な最近の読者には新鮮かも…
ハルヒを筆頭に、絵に描いたような萌えキャラのみくるさん、無表情キャラ長門
決して恋愛的に敵にならない優男という、最強の布陣は見事というほかありません。
しかしまぁ、そこはそこ。あまりに典型にならないように、多少ある属性が飛び抜けて設定されているのはまたまたさすが。
ハルヒのデレ部分は本当にレアだし、長門の無言っぷりは本当に徹底してるし。みくるさんがデコイとなっている感もあって
より新鮮に見えるかと。まぁ問題は、投稿作品なのでしょうがないといえばしょうがないんですが
第一巻でキスまで行っちゃってるところですよねー。だから、その後の二人の展開が多少地味になってしまうのはとても残念です。


次の巻出たら買うけどね。それくらいイイ作品です。


…。
しかし、一つあるんです。
この作品にではなくて、ラノベ自体に。

ホント最近、一人称作品ばかりだよね

ってことが。
どうです?私はちょっとお腹いっぱい気味です。
確かに、一人称というのは書き手にとっても読み手にとっても都合のいい舞台装置です。
前者には視点のブレを最小限に抑え、まさに自分が見たように場面を描けばいいのでとても楽です。ある面で。
後者には主人公視点に立てる、まさにシミュレーション慣れした我々にとても感情移入しやすい書き口です。


でもねぇ。でも本当に最近こればっかじゃない?
なんかなんかなんだかなーって思いつつ、楽しければいいのかなっても思いつつ。
いいや。
今日はとにかくタマ姉もっかいクリアだ。おー!